日本発祥の「萌え」文化 中国で定着し、「売萌」が経済牽引の力に=中国メディア

中国メディアの前瞻網は10日、日本が発祥の「萌え」文化が中国社会に根付き、可愛らしさを売りものにするという意味の「売萌」の時代を迎えたと主張、今や「売萌経済」は中国経済をけん引する1つの力になっていると論じた。  中国語の「売萌」とは、日本語の「萌え」が「可愛い」という意味で中国で使われるようになった後、派生した言葉で、「萌えさせる」、「可愛らしさを売りものにする」という意味の新語だ。  記事は、かつての中国は「年長者が尊重される社会」だったとしながらも、現代は「若い者が寵愛を受ける社会」に変貌を遂げたと主張。特に現在の中国の若い世代は皆、一人っ子政策のもとで誕生し、両親や祖父母の寵愛を一身に受けている世代であることからも、一人っ子世代をターゲットにしたビジネスを中心に、可愛らしさを強調した「売萌」がマーケティングに活用されるようになったと紹介した。  さらに、現在では「売萌」は一人っ子世代をターゲットにしたビジネスにとどまらず、スーパーなどで販売されている食品や日用品までもが、可愛らしいイメージキャラクターを採用した「売萌」マーケティングが行われていると伝えた。  続けて記事は、中国で「売萌」が流行している背景として、「現代の人びとが圧力や責任が伴う“成熟”を嫌うようになった反動ではないか」と主張。さらに、すでに高齢化社会に突入した中国では「成熟は老いの一歩手前」という考え方からも「成熟」より「萌え」が好まれる傾向にあると論じ、「売萌経済」は中国経済をけん引する1つの力になっていると論じた。

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