1年間で3人の中国人が日本人の命を助ける

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誰かが救助を必要としている時、あなたはどうするだろう?勇気ある行動を取るだろうか?それとも、見て見ぬふりをするだろうか?最近1年の間に、日本に住む中国人3人が、勇気ある行動で人命を救助し、感動を呼んだ。中文導報が報じた。

 今月15日、岡山県華僑華人総会は、同県国際交流センターで、5月に起きた火災で2人の日本人を救出した中国人留学生・青海さん(27)を表彰した。同日、日中協会の白西紳一郎理事長も東京から岡山に駆け付け、青さんに「英雄賞」を渡した。また、前出総会と日本先史古代研究会も表彰状を渡したほか、現地の住民も記念品を贈った。

 5月13日午前3時20分頃、岡山大学の近くで喫茶店経営をしている土光正志さん(98)方から出火。土光さんと長男(59)が逃げ出す際、顔や喉などにやけどを負い動けなくなり、階段でうずくまっていた。その時、向かいに住んでいる青さんが、現場に入り2人を救出したのだ。

 6月11日には、岡山西警察署署長室において小西誠詞署長が、「善行賞・人命救助(伊原木隆太岡山県知事)」を、青さんに授与した。

 内蒙古(モンゴル)自治区から1年ほど前に、妻と共に日本に留学に来た青さんは、日本語学校を卒業し、現在は岡山大学の大学院生である妻の学費を払うためにアルバイトをしている。

 青さんの勇気ある行動は、ネット上で「感動的な出来事」として伝えられ、多くの日本人から、「すばらしい行動。本当にありがとう!青さん夫妻の仕事や家庭が順調でありますように!」、「日本での生活はたいへんだと思うけど、これからもがんばってほしい!」、「中国人に感謝!」、「このような称賛に値する行動に、心から感謝している!」、「永住資格をあげて、このすばらしい精神を私たち日本人に伝えてほしい」などの称賛の言葉が寄せられている。

 しかし、青さん本人はというと、「現場に一番に駆け付けた人なら、誰でもしなければならないことをしただけ」と謙虚に語り、火事発生直後に岡山西警察署が勇気ある行動を称え表彰したいと伝えた時も、固辞した。そして、日本の社会から称賛の言葉を浴びても、「自分のしたことは取るに足りないこと」と謙虚な姿勢を保っている。

 2013年9月16日午後5時ごろ、中国人留学生の厳俊さんは大阪淀川の堤防沿いをジョギング中、「助けて」という声を聞き、濁流にのまれる小学4年の男児(9)を発見。近くの人が持っていたロープを体に巻き付けて川に飛び込み、男児を右手でつかんで助け出した。厳さんの勇気ある行動に対して、天皇陛下が、内閣府として「紅綬褒章」を授与。安倍晋三首相も、首相官邸で感謝状を授与した。厳さんは、「本能で行動した。男児の国籍とか身分を考えることはなかった。自分がすべきことをしただけ。もし同じことがもう一度起こったら、同じことをする」と語っている。

 13年12月22日午前8時27分、東京都・東大和市の駅構内で、男性一人がホームから線路上に落ちた。それを目撃した在日中国人の付鴻飛さんはすぐさまホームから飛び降り、現場に居合わせた他の乗客と一緒に、転落した男性を救助した。付さんの勇気ある行動に対する感謝を表すため、北多摩西部消防署は、感謝状を授与した。付さんは取材に対して、「取るに足りないこと。緊急時に、国籍など関係ない。人を助けるのは当然のこと。これがきっかけで、中日の民間の感情にプラスのエネルギーがもたらされれば」と語った。

 中日関係が緊張している中、この3人の中国人は、勇気ある行動で人命を救助し、日本人の中国人に対する接し方や見方にも変化が起きた。人間味ある行動により、両国の国民の感情に明るい光が差し込んだのだ。新しい時代の中国人として、この3人は自分の日常生活において、日本人に大きな感動を与えた。

From China Radio International