Record China 配信日時:2013年12月22日 16時33分
2013年12月16日、鳳凰網によると、英フィナンシャル・タイムズは先ごろ、「中国人のアイデアとクリエーティビティー」をテーマとした記事を掲載した。以下はその概要。
北京と上海は、1990年代のニューヨークやシカゴのように活力に満ち、繁栄し、そして多少の「狂気」も感じられ、ニューリッチが生まれている。
かつて多くの人が「中国人のクリエーティビティー」という言葉には矛盾があると考えてきた。中国人には欧米人のような大胆さやチャレンジャー精神が不足していたからだ。しかしながら、中国人の創造力は今まさに進歩し続ける段階にあり、かつてのような低コストの製造業に頼ることなく、芸術やデザイン、デジタルメディア、ファッションなどの分野で注目を集めている。
昨年、上海では、ニューヨークの10倍の数のブティックがオープンした。ジャック・マー(馬雲)のオンライン・マーケットプレイス「アリババ」の売上高は、アマゾンとeBayの総額を超えている。
中国のクリエーティブ産業では、上述したブティックがすべて私営企業であるように、民間が占める割合が大きいということは驚くべきことだ。欧米の同業界と比べると、中国のクリエーティブ企業が政府から受ける支援は多くない。「中国はパクリ国だ」との指摘は、半ば正しい。かつての英国人やドイツ人、フランス人がそうであったように、中国人は技術の模倣を行っている。20世紀の優れた芸術や文学、デザインが欧米諸国で生まれたように、21世紀は中国がその役を担う可能性が大きい。
中国企業が開発した無料メッセンジャーアプリ・WeChat(微信)を使ったことがある人なら、またプリツカー賞を受賞した中国人建築家・王ジュ(ワン・シュウ)氏の作品を見たことがある人なら、「中国人のすべてが模倣者だ」という指摘は事実でないことがわかるだろう。
中国政府による規制はあるものの、中国では新たなアイデアやイノベーションが非常に重視されている。この点は他国と同じだ。欧米諸国の「疑い」は、中国という絶好のパートナーを失うことにつながりかねない。中国企業との提携を望むなら中国に何度も足を運ぶべきだ。1990年代の米国がそうであったように、ビジネスの基本は人脈だ。中国は個人の自由、国家の立ち位置、リスクなどの本質面で「実験」を行っている。クリエーティブ業界において、提携に向けた対話を始めるには、今が絶好の機会だ。(翻訳・編集/NY)