排斥から敬意へ...ある出来事が、日本に対する印象を根底から覆した―中国メディア

XINHUA.JP 12月11日(水)6時42分配信

中国国営新華社通信系の日刊紙・新華毎日電訊は6日、「日本を見る。排斥と敬意」と題した寄稿記事を掲載した。以下はその概要。

 

侵略されたという歴史のせいなのかどうか分からないが、筆者は日本に対して常に何とも言えない不愉快感を持っていた。相手が日本人だと分かると、いつも心の底から排斥する気持ちが沸き起こっていたのだ。

 

だが、昨日、日本留学経験のある女医とおしゃべりをしていた時に突然、日本に対する敬意の念があふれてきた。ぜひとも皆さんにお話しして、この気持ちを共有したいと思う。

 

その女性は訪日したばかりの頃、日本語が全く話せなかった。語学学校で2カ月学んだ後、日本で最も著名な大学院を受験して、英語の試験でトップの成績を収め、見事入学を果たした。

 

日本は彼女に奨学金を与えてくれた。彼女と夫は無収入に属するため、日本はかなり安い家賃で部屋を貸してくれた。彼女は博士課程在籍中に妊娠。日本は毎月、母体の栄養補給のための粉ミルクを2袋、国籍にかかわらず妊婦全員に支給してくれた。出産後も毎月、国籍を問わず牛乳手当を支給してくれたという。

 

医療条件が最もよい病院で出産することができた。収入に関係なく、早産で生まれた赤ちゃんは一流の看護を受けることができる。出産祝い金も受け取った。覚えておいて欲しいのは、日本は出生地を原則とする国ではないということ。そこで生まれた子どもは日本人であろうとなかろうと歓迎される。みな平等に神様が与えて下さった贈り物なのだから、と。

 

彼女は出産に際して大学院を3カ月間しか休まなかった。日本の法律によると、生後3カ月以降でないと1日預けることができない。看護師が常駐する託児所は収入によって保育料が決まる。収入がなければ無料だ。託児所では全員が同じようにお世話してもらえる。託児所の保育士も幼稚園の先生も素晴らしいの一言だそうだ。正月に先生へのごますりとしてお歳暮などを渡す必要もない。

 

彼女と彼女の子どもは日本で5年間お世話になり、中国に帰国した。それ以降、日本には戻っていない。彼女は、日本に頂いた支援、日本で学んだ科学技術を中国人にも体験させてあげたいと話す。彼女はここまで話すと、胸がいっぱいになってしまったようだ。

 

彼女だけではない。聞いていた筆者も日本に対する敬意の念でいっぱいになった。日本に対する印象が根本から覆った瞬間だった。 (編集翻訳 小豆沢紀子)

 

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